日本は他国に比べて色彩感覚が豊かです。グレーの中にも複数の色を持つくらい微細な差異で色が分けられています。こんなことから、最もセンスが出る”彩度対比”を色をピックアップするだけで行えるようになっていたりします。
前回こんなことを書いたけど・・・どういう意味なのか。
モダンなところで日本の伝統色を使うにはどうしたらいいのか。
例えでIT/Teck系の企業ロゴ風のサンプルを使いつつご紹介。
あ、あとちなみにNIPPON COLORSとは、全く業務的関係はありません。というか作者の方と面識もありません。単純にいいサービスだなと思っただけ。
そもそも日本の伝統色=和色とは
染めの原料や歴史的背景はあるものの基本的にはただの名前です。インクの特色もありますが基本的にはCMYKまたはRGBで再現可能で、”利休鼠”も”C66%/M50%/Y54%/K1%”も同じ色。
じゃぁ見た目で何が和色を日本色っぽく見せているのか・・・
まったく”和”っぽくない形状・名前のロゴで試してみると・・
使って色は
- ただのグレー3種
- 紅/墨/利休鼠
- 菖蒲/勿忘草/青磁
色は全て和色だけど、
多分真ん中の色合わせが一番日本”ぽく”見えるはず。
和色=ただの色合わせ
というわけで、色合わせさえ気をつければ和色もモダンな色にも見えてくるはず。そうした時、モダンな色を0から考えていくよりも和色のカラーチップから拾った方が早いし、いいんじゃない?ってのが今回の意図。
どう色を選ぶのか
基本的にはコンセプトと大体のトーンを決めて、和色のリストを見ながらピックアップ。最後に微調整ってのがスタンダードな方法ですが・・・ 今回は参考ということで、"techぽくグリーン系で" これだけ決めて・・・名前で選んでみました。ロゴにしては渋いし、グリーンばっかりで単調だけど・・・ ただ"御召"+"御納戸"="御召御納戸"って安直に選んだだけで、色合わせとしてはグリーンの狭い色域内で"同明度・色相/彩度対比"ができてる・・御召茶 / 錆鉄御納戸 / 御召御納戸
植物の名前縛りで、1個目が渋かったのと緑に偏ってたので1色相足した感じ。 植物の名前の色をつかったITブランドとか、プレゼンしやすそう。若竹/松葉/藤鼠
使い方いろいろ
まぁ簡単なところでは上でもやった"名前縛り"。時代で縛るのも面白いかも?外来色縛りとか?自由に選んでもいいけど、せっかく色があらかじめ意味・バックグラウンド・ストーリーを持っているんだからそーゆーのを使うのもありでないかと。 第1話 日本の色を使うなら! NIPPON COLORSの活用方法Sponsored Link