企業系のイベントでのVJが増えてきた今日この頃、
なんとなーくDJの映像版ってイメージはあるけど・・・
”結局VJってなんですか?何やってるんですか?”
って質問されることが多いので自分のためにも整理。
- Wikiで概要の理解
- 歴史的に掘り下げる
- 2019年現状のまとめ(実体験ベース)
概要
映像を素材としてディスクジョッキー(DJ)と同様の行為を行う者を指す。略称は「VJ」。DJと同じく、2通りの意味がある
wikipedia
ということでVJは司会進行(ラジオDJのテレビ版)と、ライブパフォーマー。この 2通りの意味を指します。
なので発注元によってパフォーマー/演出を求めている場合と、映像音響のオペレーター的な役割の場合があり、クラブ以外の案件だと大体どっちも兼業することが多いイメージ。
参考
歴史
英語版のwikiが詳しいですが、大まかに
- 起源 (~1970)
- 元祖(1970~1990) アナログVJ時代
- 発展(1990~2010) PC VJ時代
- 現在(2010~) VJの普及
こんな区切りになるはずです。
(ご意見あればコメントでもください)
起源 (~1970)
照明演出+メディアアート(当時の)で表現したオーディオビジュアル。
- 照明を使った演出で”色/模様”の投影
- 水を張った鏡面の水槽に照明を反射させることで、波紋など”動く模様”の投影
- 映写機/幻灯機/オーバーヘッドプロジェクターなどを使った”絵”の投影
そもそもここら辺のことを知ったきっかけは桑沢デザイン研究所時代のちょっと高齢の照明デザイナーの先生(お名前忘れてしまった・・・)
“70年代前後には照明と色水でやってたよ~”
とかっていう雑談の中でのお話で、英語版Wikiにあるリキッドライトショーっぽい水(油)+照明の組み合わせで空間演出していたらしい。
オーバーヘッドプロジェクターや書画カメラを使うあたり、アナログVJにつながる70年前後の映像ですがこんな感じ。
個人的にはアナログとはいえ、現場で絵を生成する点からジェネレイティブ系VJの元だと思う。
参考
元祖(1970~1990) アナログVJ時代
アナログメディアアートを使ったオーディオビジュアル
メディアアートとは・・っていうややこしくなる話は避けますが、VJを始めた頃(2005年くらい)に現場にいた先輩の先輩世代。
元々映写機を使うとかはありそうだけど、VHSの登場が1976年(アメリカは1977年)、プロジェクターの登場は1978年ここら辺を境に今のVJにつながる映像を使ったVJてのが普及。
ただし・・・
大量のVHSカセットテープ+複数のビデオテープ+アナログスイッチャー
っていう力技。おそらく前時代のリキッドライトショーと混ぜたりしてたんだろうなぁ・・・・と予想。あと映像素材を準備して現場で加工という意味で現状のプリレンダー系VJの元。
参考
https://ja.wikipedia.org/wiki/VHS
https://ja.wikipedia.org/wiki/pプロジェクタ
発展(1990~2010) PC VJ時代
PCを使ったデジタルメディアアート+PCソフト
ノートPCの普及とVJソフトの普及でPCを使ってVJをするのが一般化。多分日本の30代がVJ始めた最初のソフトMotion diveが1998年発売、2003年に発売されたMotion dive tokyoで一気に普及。
プリレンダー・ABスイッチャー・MIDIコントローラー(それもVJソフト専用)・各種エフェクトなど、現在のiOS向けなどシンプルなVJ appで実装されるVJ機能の基礎がここら辺で確立。
あとpioneer DJのCDJ普及に伴って販売されたDVDでVJやろうっていう変態機材DVJ-X1は2003年発売。2016年ひっさびさのアップデート?V1-HDが発売されたroland V4(2002年発売)もこの時代。今でも使われるModule8(2004年リリース)、VDVX(1998年開発開始?)、Resolute(多分2005年前後) といったVJソフトも発売開始。また、ジェネレィティブ系オーディオビジュアルの元祖(?)Max(Max/MSP)初代リリースは1989年、vvvvは1998年リリース。
ちなみに画質は640*480の4:3 VGA/SD画質。
参考
Mac PowerBook G3
Motion Dive Tokyo(当時の英語版サイト)
Motion Dive Tokyo wiki
Pioneer DJ DVJ-X1プレスリリース
Roland V4商品ページ
Modul8 wiki
Modul8 Official web
VDVX Official wev
現在(2010~) VJの普及
VJや映像製作の一般化
プロジェクター/LEDの普及、ノートPCの高機能化、スマホ/タブレットなどの携帯性、ソフト(PCアプリケーション)/モバイルappの一般化、Youtubeなどでの音合わせ映像の普及。
ここら辺を元にクラブに来ない人たち、10代などの若い人たちも音に合わせた映像/映像演出を目にする機会が増える+需要が増えてくる。最近だとTik TokなんてVJ的発想の音合わせ映像製作ツールだよなぁとかとか(ネタ的要素も強いけど)
DJ同様一般化+手軽になり、iPhone/iPadのappで前時代のmotion dive tokyoと同程度のことができるようになったこともあり参入ハードルが下がる。
著作権のことは置いておいて・・・・Youtubeなどから手軽に映像素材が手に入るようになり、製作環境のない層にまでVJが普及。
加えて日本だとperfumeやチームラボ作品で見られるジェネレート(ジェネレイティブ)系プログラミングベースの製作も普及し、昔から少数いたとは思うけどライブコーディング/クリエイティブコーディングをメインにしたVJも増える+Flashやquartz composerから始まり、GLSLやTouchDesignerなどを使用しVJソフトをカスタマイズ~自作する層が出てくる。
画質は1920*1080の16:9フルHD必須。
上海のクラブやイベントでは4Kオーバーなんてことも多くなってる。
歴史まとめ
機材面は別として
- 照明演出家
- ビデオ作家
- モーショングラフィックス/3Dアニメーションデザイナー
- コーダー/エンジニア
ざっくり上記の4職種を横断してきたわけで・・・そりゃよくわからなくなるわなと。
長くなったので現状のまとめはまた次回。
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