昨今のNFT”アート”の盛り上がりと、NFTアーティスト。(後NFTアートで儲かる、みたいなヤツ)
加えて最近なぜか自分が”アーティストですね”ですねと言われることが増えてきて、もやっとしたので整理。

前提

そもそも美術史上、定義も時代で変わってるし、自推他推問わず”アートです”っていえば全てアートってことでいいと思ってる。またアートvsデザイン論をしたいわけではない。

なので以下は個人的かつ2022年2月現在のアートの定義に関する考え。この考えが5年・10年後にどう変わってるのかも面白いかもと思ったので文章化して整理しようとしたもの、です。

何がひっかかるのか

前提に反するけど、自分の制作物含め”それはアート作品ではないと思うけど…”というものまでアート・芸術の枠で語られているのが違和感ある。

それはアートである/ないの境界はなんだろ

何か無意識の線引きがあるっぽい。
“新作作りました”にはなにも違和感ないのに、”新作アートです”には謎のハードルがあって、そこを越えないものは個人的かつ無意識にアートの枠にはいれたくないらしい。ってことに気づいて”へぇ〜”っとなり、そこの線が自分の中でのアートの定義なのだろうなぁと推測。

個人的アートの定義

独創性 / 文脈・意図 / 技巧
Originality or Identity / Context or Concept / Technic

先に結論から言うと、これらの項目どれか一つでも満たしていればOK、らしい。言い換えると、作者の感性 / 理論 / 身体(技能)の有無。

具体例

独創性。
作者ならではのスタイル/癖/表現。具象的なモチーフでは差が出やすく、抽象的になると一見わかりにくくなる。トレンド化して消費されがち。一般的にアーティスト性と言われた時に想像するもの。

文脈・意図。
コンセプトでありストーリー/メッセージ。近代/抽象芸術の肝。伝統芸術・〇〇派の系譜、作者の心象風景、date visualize、一過性/単一性、集合性など。直接的に見た目に影響しないときもあるから分かりにくい。美術史の知識など観覧者の素養を求める。ここだけ突出するとなんだかなーってものになりやすい。

技巧。
古典芸術/民芸の肝。修練が必要。練度とは別に密度(手数)というアプローチもある。習得・制作に時間が比例する。技巧(app/プラグイン含む)に引っ張られるとチープになるけど、突き詰めると作家性に昇華したりする。

もやっとしてるとこ

自分の製作物に関しては習作か業務としてのデザインなので上記に値しない。
NFTアートに関しては、仕組み上所有権(擬似的な単一性)が発生しているだけで製作者が意図的に上記項目を付与しているものが少なくて、それはアートなの?ってのが多い。

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